概要
搭乗総合評価:75点
簡易感想:快適なシートと美味しい機内食のメインはハイライトだったが、シートの汚れやトイレ事情、飲み物の種類が限られるなど改善余地は多く見られる。
<利用詳細>
航空会社:エジプト航空
便名:MS 964
フライト区間:カイロ→成田
フライト利用月:2023年10月
予定出発時刻:23:45発
実際の出発時刻:翌00:33発
予定到着時刻:翌18:30着
実際の到着時刻:翌17:59着
時刻表上のフライト時間:12時間45分
実際のフライト時間:11時間26分
機種:ボーイング787-9
利用クラス:ビジネス
座席番号:10K
機材番号:SU-GET
機材導入日:2019年6月30日
<チケット代>
アビアンカ航空のライフマイルズセール時(160%)に75,000マイルを購入。
フランクフルト→カイロ経由→成田のビジネスクラス特典航空券に替えました。
マイル代151,600円+諸税21,300円で総額172,900円でした。
搭乗記
・トランジット利用
今回はフランクフルトから到着したフライトからの乗り継ぎです。
乗り継ぎ(Transit)は表示がされていないので若干ややこしいですが、一旦入国審査場まで向かいます。
その近くに出発階へ進める階段があり、その前に警備員が搭乗券を確認します。
・しょぼいラウンジで時間を過ごす
エジプト航空のハブ空港でありながら、ラウンジはかなりしょぼいです。
詳しくは前回の記事にて。
・ゲートでのセキュリティーチェックに長蛇の列
カイロ国際空港第3ターミナルでは保安検査は各ゲートエリアで実施されます。
そのため、ゲート直行する際は時間に余裕があった方が良い。
今回はこの保安検査を通過するだけで30分以上かかりました。
一応スタアラゴールド・ビジネスクラス専用の優先レーンらしきものはありましたが、ロープが張ってあって利用しても良いのか良くないのか判らない。
結果的にエコノミーと同じ列に並びましたが、数名はそのロープを勝手に外して「横入り」の様な形で割り込みしていた人もいました。
こういうところはしっかりしてほしい・・・
・3年半ぶりの再開したてなのに既に満席!?
驚きました。
今回のフライトは実は記念すべき成田便再開からわずか2便目。
それなのに、ビジネスクラスは満席。
そして興味深かったのは、日本人の乗客が少ない!
ざっと数えて2割程。
20年前にエジプト航空の関西⇄カイロ路線に搭乗した際には、9割以上は日本人らしき方々、しかも空席が目立っていた。
今回はエジプト人らしき乗客がとても多く、え、日本ってこんなにエジプト人が多く訪問する国だったっけ!?と考えさせられました。
・ボーイング777-300ERから787-9へ変更
予約当初、カイロから成田はボーイング777-300ER機で運行予定でした。
エジプト航空を選択した理由は、フランクフルト→カイロがボーイング787-9、そして成田便は別の機材だったため、比較をするのが楽しみでした。
が、直前に前のフライトと同じ787-9へ変更。
777のビジネスクラスはフルフラットで無い上に2-2-2配列で窓際の乗客は隣席があるので、一般的には787-9の方が快適と感じられるでしょう。
・座席はかなり快適
JALスカイスイートIIIと同じタイプのリバースヘリンボーンですが、エジプト航空の方がかなり広々としていて快適です。
収納ボックスが豊富でサイドランプが雰囲気を落ち着かせてくれる。
詳しいシートの案内はフランクフルト→カイロ便でご紹介。
・安いっぽいが一通り揃っているアメニティー
着席すると座席にはスリッパ、アメニティーポーチ、ヘッドフォン、枕、毛布が揃っていました。
シートカバー(敷布団)は用意されていません。
アメニティーは結構揃っていますが、コスメ類は聞いた事の無いEVVIVA製。
あまり良い香りはしていませんでした(笑)
毛布は厚手で悪く無かったです。
枕も大型でふかふかしていました。
機材が導入されてまだ4年しか経過していませんでしたが、収納ボックス周りの汚れが結構気になりました。
一番残念なのはヘッドフォン。
差し込み口は2つあるのに、形が合わないので一つ畳んで挿入しなければならない。
そうなると、音のバランスが崩れやすく、ヘッドフォンどちら側かが無音になりやすく使いづらかった。
・クルーはご年配だけどフレンドリー
クルーが印象的でした。パーサーらしきご年配のクルーで誇りを持っている様だった。
機内ではエジプト映画をずっと観賞していたせいか、アラビア語で挨拶されたのは何気に嬉しかったです(エジプト留学時代を思い出しました)。
・離陸前はおしぼりとウェルカムドリンクが提供
エジプト航空はドライエアライン(酒が提供されない)なのでシャンパンやワインなどは搭載されていません。
その代わり、乗客が空港の免税店で購入して畿内に持ち込みする事は可能で、氷やグラスはお願いしたら用意してくれる様です。
オレンジジュースかいちごジュースが選択できますが、珍しいいちごジュースを!
これ、結構美味しい!
ドロッとているので生搾りだと思います。
・深夜のカイロを離陸
出発は45分程遅延しましたが、成田には30分早く到着できました。
カイロ国際空港には様々なエジプト航空機材が確認できます。
・出発45分後:離陸後のドリンク提供
スパークリングウォーター(ソーダ水)を注文しました。
前回のフランクフルト→カイロのフライトで提供されたナッツ類等はありませんでした。
・出発50分後:前菜トレイが提供
すぐに、前菜が載ったトレイがやってきました。
チョイスはありません。
また、メニューも提供されません。
海老はプリプリでハーブとまぶしてあり、美味しかったです。
フムスは大好きなので嬉しかった。
薄いナチュラルチーズが二切れ。
付け合わせに杏、プルーン、そして胡桃。
このバターはパサパサすぎて非常に不味かった。
古いのか、元からこういうものか分かりませんが、気持ちが悪かったです。
・出発1時間後:メインディッシュが提供
メインディッシュは3種類から選択可能。
ワゴンカートに載せられて運ばれます。
美味しそうだったサーモンを選びました。
これは正解でした。
大きなサーモンと炊き込みご飯。
先程のバターの件とは裏腹にとても満足できました♪
・出発1時間25分後:フルーツが提供
フルーツはワゴンカートで運ばれます。
・出発1時間45分後:デザートが提供
〆はチョコレートケーキと紅茶。
中身はパサパサであまり美味しく無かった。
食後はもうエジプト時間の深夜2時半頃。
暫く就寝タイムですzzz
枕が大型で毛布もふかふかなので、結構快適です。
座席に敷くシートカバーみたいなのがあれば更に良かった。
・天山山脈とスナック
途中、中央アジアに差し掛かり、楽しみたかった景色を堪能。
それが天山山脈。
まだ10月初頭というのに雪がしっかり残っている。
周りの乗客が寝ているので、窓を全開に明るくする事は厳しかった。
いつの間にか、サイドテーブルにスナックが置かれていました。
ラップの中は牛肉、チョーズ、野菜が入っていました。
でも腹がいっぱいだったので、朝食まで置いておきました。
・到着2時間5分前:おしぼりが提供
朝食の時間になってまずは温かいおしぼりが提供。
すぐにオレンジジュースが提供されました。
加工っぽいジュースでウェルカムドリンクに提供された様な生搾りタイプではありませんでした。
そして待たずにして朝食トレイが提供。
デニッシュは冷えて最初から提供されていましたが、クロワッサンは温められていました。
クロワッサンは美味しかったです。
メインはファラーフェル(ひよこ豆とそら豆を揚げたもの)かオムレツ。
エジプトらしさを満喫したかったので前者を。
エジプトを代表する庶民料理です。
こちらも美味しく頂きました。
・到着1時間40分前:トレイがクリア
最後にコーヒーを注文しましたが、こちらはコーヒー味の白湯が等しいぐらい薄いもの(笑)
はっきり言って不味かったです。
・トイレ事情が酷い!
さて、このフライトで一番残念だった点。
それが、トイレ事情。
この787-9機、30席あるビジネスクラスに対してたった一つしかトイレが用意されていないのです。
満席の深夜便だと、朝食時間帯前後は常に利用中状態。
その上、なかなか清掃されていなく、床も便器もベタベタ。
とても写真に収められない程、ビジネスクラスとしては酷い状態。
・夕方に成田到着
深夜にカイロを出発して日が暮れる事に成田着。
この日の日中はずっと機内でした。
・ターンテーブルではクルーの荷物が先にやってくる!?
今まであまり意識しませんでしたが、成田のターンテーブルで預け荷物を待っていたらなんと一番最初に運ばれたのがエジプト航空クルーのスーツケース群!
おいおい、乗客より自社のクルー優先かよ、と突っ込みたくなりました(笑)
なかなか見かけない光景です。
評価
地上&機内クルーの対応:7/10(カイロ空港の地上スタッフは愛想は無い;機内では愛嬌があったベテランクルーが対応してくれたがそこまでサービス精神旺盛では無い;サービスタイミングは丁度良い)
機内の清潔感:2/5(まだ比較的新しい機材なのにシートの汚れが目立つ;トイレが酷い!)
シートの設備:10/10(豊富な収納ボックスや便利なサイドテーブルに雰囲気の良いサイドランプ;よく考えられて設計されたシート)
シートの快適度:10/10(シート自体はとても快適)
アメニティー:7/10(枕と毛布は快適だったが、アメニティーポーチは安っぽくヘッドフォンは粗悪;シートカバーは欲しかった)
機内食・飲み物の種類・量:3/5(アルコールは無く飲み物の種類もそこまで無い;食事の量は多い方)
機内食・飲み物のクオリティー:7/10(夜食のサーモンと朝食のファラーフェルは美味しかった;バターは最悪;チョコレートケーキはパサパサ)
エンターテインメント:3/5(エジプト映画に興味があれば悪くない)
コスパ:7/10(マイル使用としてはあまりコスパ高く無いがフランクフルト→カイロ便含めて16時間近くフラットシートに座れるのは悪く無いかも)
総合評価:56/75 = 75点
まとめ
ボーイング787の機材は快適なシートが搭載されているので移動は楽です。機内食は当たりはずれありますが概ね満足。唯一気になった点が、トイレの数と清潔度。ビジネスクラスのトイレとしては結構酷かったです。ヨーロッパから片道10万円台でカイロ経由で成田へ飛べる場合があるので、その際コスパは高いかもしれません。