④ベストファーストクラス7選(ラウンジを除く)→今回はこれ
⑤ベストファーストクラスラウンジ7選
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当ブログに記載している国際線ファーストクラスの搭乗記はちょうど7社なので、比較対象は全てランキング内です。
国際線ファーストクラスに乗った事があると言うと、どれだけ予算を注ぎ込んだの?と思われがちですが、エティハド航空を除き、全てアラスカ航空、アビアンカ航空、もしくはエアカナダのマイルを購入して特典航空券として乗っているので、実際の有償チケットよりも大幅に安価に乗っています。
一番高額だったのがエミレーツ航空のドバイ→ブリュッセル間でこちらはエアカナダ経由でUSD 2,000前後、次がキャセイパシフィック航空の香港→パリ間をアラスカ航空経由でUSD 1,400前後、そしてその他はUSD 1,000前後かそれ以下で乗っています。
エティハド航空に関しては、たまたまカトマンズ→アブダビ→成田→アブダビ→デリーのビジネスクラスを15万円で乗る事ができ、マイルキャンペーンと重なったので運よくマイルを使用して短いアブダビ→ムンバイ間を特典航空券として発券する事ができました。
ランキングの評価基準
・ベッドにした時どれぐらい快適か
・機内食・飲み物は充実しているか
・その航空会社オリジナルのサプライズ要素はあるか
・乗務員の対応は安定しているか
・アメニティーは充実しているか
結論から述べると以下の通りです。
順位 | 航空会社 | 機材 |
7 | ルフトハンザ航空🇩🇪 | 全機材 |
6 | キャセイパシフィック航空🇭🇰 | 777-300ER |
5 | シンガポール航空🇸🇬 | 777-300ER |
4 | JAL🇯🇵 | 777-300ER |
3 | ANA🇯🇵 | 777-300ER(旧仕様) |
2 | エティハド航空🇦🇪 | A380 |
1 | エミレーツ航空🇦🇪 | 777-300ER(新仕様) |
<7位:ルフトハンザ航空(全機材共通)>
唯一乗った欧州系のファーストクラスです。
ルフトハンザ航空のファーストクラスは直前であれば、空席を特典枠として開放するので同じスターアライアンスパートナーであるアビアンカ航空やエアカナダのマイル経由で発券しやすいです。
特にお得なルートとしては、アビアンカ航空60,000マイルで発券できるヨーロッパ⇄インド間。
例えUSD 1 = JPY 150の様な円安時であっても、諸税含めて片道15万円前後で発券できてしまいます。
良い点としては、座席のクッションがちょうど良い柔らかさで何気に各座席に用意されている薔薇の花が落ち着きます。
ベッド状態にした時はマットレスや毛布がとても気持ち良い!
寝心地はエミレーツ航空、キャセイパシフィック航空に並ぶトップレベルです。
弱点は、食事がそこまで感動しなかった(プレゼン方法が大胆すぎる?)、サービスはそこそこでプライバシー感が無い事。
アメニティーキットも他社のビジネスクラスレベルでそこまで充実していない。
パジャマは一応Van Laack製のブランドものですがヒラヒラしていてそこまで良い品質とは言えませんでした。
2025年に新しい座席がA350機に導入され始めるので、今後が楽しみです。
<6位:キャセイパシフィック航空(777)>
以前はアラスカ航空のマイルでかなりお得に乗る事ができましたが、今ではマイルの改悪化及び特典航空券枠をキャセイ自社会員内でないと探すのは不可能に近くなってしまったため、現時点ではハードルが高くなっています。
キャセイのファーストクラスの良さはゆったり感。
通常、777機のファーストクラスは1−2−1配列が一般的ですが、キャセイの場合は1−1−1配列。
座席のクッションも程よい柔らかさで、ベッド状態にした時に提供される寝具のマットレスと毛布は最高です。
弱点は機内食があまり印象的で無かった事。
サービスに関しては、アジアの航空会社としては珍しく乗客のプライバシーを重視しているため、あまり見回りをしないので何か必要な時は乗客側からクルーにアプローチする必要があります(個人的にはこちらのスタイルの方が好みです)。
アメニティーキットはバンフォード製スキンケア3点セットが含まれていますが、そこまでの感動はありません。
<5位:シンガポール航空(777)>
シンガポール航空のファーストクラスはボーイング777と、スイートクラスと呼ばれるA380の2種類がありますが、名前が違うだけで金額に差はありません。
両方とも乗っていますが、A380は今では存在しない初代の座席なので比較対象から省きます。
2019年にアラスカ航空のマイレージプログラムがシンガポール航空と提携していた当初、シンガポール航空の特典航空券が少ないマイルでアジア内のファーストクラス(スイートクラスを含む)を当時10万円前後で発券する事ができました。
しかも、シンガポールを経由にして、例えば北京→シンガポール→香港みたいなルートも可能でその場合2回のファーストクラスフライトが楽しめました。
残念ながらそんな美味しい話は長続きしなかった。
現在、シンガポール航空のファーストクラスは基本自社のマイレージプログラム内で無ければ特典航空券にできず、ハードルは高いです。
シンガポール航空でマイルを貯めていたり、AMEXポイントがあれば交換できるので、可能性は広がりますね。
シンガポール航空777のファーストクラスは座席が広い事と、たった一列(合計4席)しか設置されていないので特別感があります。
良さとしては、クルーの質はこの7社の中で一番平均的にプロ意識が高く、乗客をとても大切にしてくれる感覚が一番ある印象です。
弱点としては座席が硬めで、マットレスもそこまで厚く無いため、ベッド状態にしてもそこまで快適では無いかなぁ、と思いました(個人的には柔らかめが好きですが、硬めの方が寝やすい方にはピッタリです)。
もう一つ気になるのは、フルフラットにした時に足が前方のボックスに入る事。
ビジネスクラスより余裕はありますが、ファーストクラスの場合は足だけはせめて自由に動かせるスペースが欲しいですね。
快適レベルだと6位のキャセイパシフィック航空や7位のルフトハンザ航空には敵いませんが、クルーの質の良さが全体的な順位を上げています。
短時間路線のため、アメニティーキットはもらっていませんが日本路線を始めとする中距離以上ではラリック製のセットがもらえます。
<4位:JAL(777)>
日本在住者であれば一番気楽に乗りやすいですね。
JALはポイ活によってマイルが貯めやすく、片道発券も可能。
ファーストクラスの導入路線は羽田から比較的近めのバンコクやシンガポールもあるので、50,000マイルから利用が可能です。
JALの777は重厚感ある座席で、広さを感じさせられます。
ハイライトは機内食や飲み物。
特に飲み物に関しては市場価格一本10万円は軽く超える、シャンパンのサロンを提供しているし(日本発限定)、アルコールが苦手ならロイヤルブルーティーと呼ばれるプレミアムアイスティーを楽しむ事ができます。
食事はこれ以上繊細に提供できるか?と思うぐらいのレベル。
和牛のステーキは口の中でとろけ、今まで人生で食べた一番美味しい牛肉がJALのファーストクラスでした!
弱点としては、プライバシーがあまり無い事と、毛布が厚すぎてとても暑かった(搭乗時機内は結構温かった)。
マットレスはエアウィーヴ製で裏表で「ハード」と「ソフト」を選べますが、個人的にはザラザラした感じがあまり快適には感じませんでした。
アメニティーキットで提供される男女で分かれる資生堂のスキンケアセットは結構実用的で嬉しいですが、2025年の現時点ではホームページに記載が無いので配布されるか定かではありません。
<3位:ANA(旧777)>
以前、JALとANAの成田→東南アジア路線のファーストクラスを比較して、引き分けとしましたが、こちらにはラウンジも含まれるので、それを除くと機内ではANAの方が全体的にクオリティーが高い印象です。
JALの強みは食事ですが、ANAも引けを取りません。
座席に関しては同じ777でもANAの方がプライベート感があり、西川製のマットレスがとても快適です。
アメニティーキットがANAはかなり高価なものが提供されます!
搭乗時にもらったThe Ginza製のスキンケア3点セットが市場価格当時で12,600円の価値がありましたが、現在提供されているセンサイ製も同様かそれを上回る価値です。。
現在、残念ながらANAファーストクラスはアジア路線には搭載されていなく、北米と欧州路線のみになっています。
筆者は2017年にアビアンカ航空のマイルをセール時に購入して諸税含めて成田→シンガポール→デリー(後者はシンガポール航空ビジネスクラス)を10万円前後で特典航空券にする事ができました。
特典枠を見つけ出す事ができれば、同方法で北米路線を片道20万円前後に収まりそうなのですが、ほぼ不可能に近いので今では幻の存在になりました(100万円以上の有償航空券として購入しない限り)。
ANAのマイルもポイ活で貯めにくいので、結構ハードルが高くなっています。
<2位:エティハド航空(A380)>
「座席」と「ベッド」を分けて、一つの部屋にしてしまうという大胆な発想を世界で最初に実現させたのはエティハド航空です(その後、シンガポール航空にも同じコンセプトが導入されました)。
A380だけに搭載され、座席はフェラーリのシートを手がけているポルトローナ・フラウ製。
が、若干硬めです。
ハイライトは、繊細な機内食、座席と分かれたベッドで寝る事と、機内でシャワーが浴びられる事!
このファーストクラスに一番お得に乗れる方法としては、ビジネスクラスの有償チケットを購入して入札アップグレードに申し込む事。
セール時には日本⇄ヨーロッパ間ビジネスクラスが往復総額40万円前後の時があるので、その際にアブダビ⇄パリとロンドン路線に導入されているA380を組み合わして、アップグレードに入札するのはありです(区間づつ可能)。
筆者はこの方法で、アブダビ→成田間のファーストクラスを7万円台でアップグレードに成功しました。
アメニティーキットは現在アルマーニ製のポーチに含まれたグッズが提供されます。
弱点は、ベッドのクッションが硬め。
マットレスもそこまで厚く無いので、寝心地は他社と比較すると少し劣るかな、という印象です。
<1位:エミレーツ航空(新777)>
エミレーツ航空が保有する100数十機のボーイング777-300ERの中でほんの1割だけに存在する、この新型ファーストクラス。
現在、ドバイ⇄羽田路線にも搭載中です。
ドア付きの個室型ファーストクラスシートは一般的になってきていますが、この機材の様に完全に床から天井まで伸びるスタイルはエミレーツ航空のみです(2025年に運用が開始されるルフトハンザ航空のファーストクラスもこのスタイルが導入されます)。
強みはいくつかあります。
・座席配列は1−1−1で、通常の1−2−1よりも少ないので横が広い。
・室内の温度を設定できる!
・とにかく寝具が快適!超大型枕にふかふかの掛け布団、そして厚手のマットレスとホテルのベッドと遜色が無いぐらい。
・キャビアのお代わりができる!
・アメニティーキットが最高:厚手のブルガリ製ポーチには50mlも入っている同ブランドの香水やローション類、そして何気に嬉しいシェービングフォームやデオドラントの他、保湿パジャマが配布されとても着心地が良い。
弱点を述べると:
・機内食はまぁまぁでプレゼンはあまり繊細では無い。
・クルーはフレンドリーだが、手厚いサービス感は無い。
エミレーツ航空のクルーは世界各国から集まるので、サービスに対する概念が皆異なり、あたりかはずれの違いが結構あるかもしれません。
エミレーツ航空のファーストクラス自体に一番安く乗る方法は、有償航空券としてバンコク⇄香港往復で片道ファースト、片道ビジネスで発券すると15万円ぐらいですが、機材はA380。
ただし、777には無い、シャワーを体験できるのでこちらもかなり良いと思います。
新型の777に関しては、定期運行便では羽田線以外だとドバイからジュネーブ、ブリュッセルと限られてしまいます。
以前はエアカナダのマイルをセール時に購入すればドバイ→ヨーロッパ間が20万円台後半で特典航空券として発見できましたが、改悪化に伴い今ではその2倍の必要マイル数になってしまいました。
それなら有償チケットとして購入した方が良いかもしれません。
まとめ
エミレーツ航空新777とエティハド航空A380は別世界です。その他は、比較的イメージするファーストクラスで、その中でも日系の航空会社は機内食やアメニティーに結構力を入れている印象です。キャセイパシフィック航空やルフトハンザ航空はランキングでは下の方ですが、ベッドにした時の快適さはかなりトップレベルです。