当ブログでおすすめしている格安にビジネス・ファーストクラスに乗るためのマイル購入→特典航空券手法。
日系航空会社を含む多くの航空会社では「マイルを購入」する事はできませんが、一部ではこれが可能になります。
その中でも、最も筆者がお世話になっているのが3社
今回は、この中でアビアンカ航空とエアカナダを比較してみます。
基本的にこの2社は同アライアンスのため、フライト検索では似た結果が出やすいです。
結論から言うと:
・価格重視で英語に問題が無ければアビアンカ航空のライフマイルズ
・少し値段が高くても安心を購入すると言う意味であればエアカナダのアエロプラン
がおすすめです。
それぞれの長短を検証してみましょう。
アビアンカ航空・ライフマイルズの長所
<アビアンカ航空の長所①:エアカナダよりもコスパが高い場合が多い>
ボーナスマイル付与時のセール状況(毎回%が異なる)にもよりますが、大体アビアンカ航空のライフマイルズの方が最終的に特典航空券にするまでの総額が安いです。
例えば、前回の記事でご紹介した、台北⇄ブリスベン路線のビジネスクラス最終総額。
アビアンカ航空が最大160%ボーナスマイル付与時とエアカナダが最大85%ボーナスマイル付与時で比較した際、これだけの違いがありました。
エバー航空ビジネスクラスを利用想定で再度確認してみましょう。
区間(片道) | アビアンカ航空 | エアカナダ |
台北⇄ブリスベン | 40,000〜50,000マイル〜
約90,000円〜116,000円 |
45,000マイル
約103,000円 |
日本⇄台北経由⇄ブリスベン | 40,000〜50,000マイル〜
約90,000円〜116,000円 |
60,000マイル
約147,000円 |
金額の換算方法は前回の記事に解説しているのでここでは割愛します。
例えば、台北⇄ブリスベンのみの区間であれば、大差がありませんが、日本を追加すると開きが確認できます。
これは、アビアンカ航空は地域ブロックによって必要マイル数の基準が設定されており、日本と台湾は同じエリアなので、区間を追加しても乗り継ぎであればマイル数は変わらないのです。
その反面、エアカナダは各フライトごとの合計距離ベースで必要マイル数を換算するため、追加された日本⇄台北区間は設定内でオーバーした分はその都度追加が発生します。
次は、ヨーロッパ→成田をスターアライアンス航空のビジネスクラスで確認してみましょう。
区間はウィーン出発で、こちらも同じくエバー航空の台北経由。
区間(片道) | アビアンカ航空 | エアカナダ |
ウィーン→台北経由→成田 | 75,000マイル
約154,000円 |
80,000マイル
約180,000円 |
上記の計算方法に関して:
アビアンカ航空が最大160%のボーナス付与時、21,000マイル〜40,000マイルの購入は150%のボーナス付与になります。
30,000マイルを購入すればボーナスマイルが45,000マイル追加となるので、合算して丁度75,000マイル。
1,000マイルあたりUSD 33なので、33✖️30でUSD 990。
諸税はUSD 64.4。
発券手数料は別途USD 25。
USD 990 + USD 64.4 + USD 25 = USD 1,079.4。
USD 1 = JPY 143で計算すると、154,354円となります。
エアカナダの場合、最大85%のボーナス付与時、45,000マイルを購入すれば38,250マイルがボーナスとして付与され、合計して83,250マイルになり、ウィーン→成田の特典航空券にする事が可能になります。
金額はCAD 1,575。
ここに、航空券の諸税CAD 128が加算されます。
CAD 1,575 + CAD 128 = CAD 1,703。
CAD 1 = JPY 106で計算すると、180,518円となります。
やはり若干アビアンカ航空の方がお手頃ですね。
<アビアンカ航空の長所②:カレンダー機能で空席が一目瞭然>
空席確認で日付を指定する際、カレンダーが現れて自動的にどの日付に空席があるか確認がしやすくなっています。
先に、右側にある「Traveler and cabin」タブでエコノミーかビジネス・ファーストを指定した方が良いでしょう(デフォルトでエコノミーになっているので)。
空席のある日付では青い線が表示されます。
それでもフライトオプションが無と表示されてしまう事がありますが、概ね参考になります。
<アビアンカ航空の長所③:エアカナダよりビジネスクラスの空席が表示されやすい?>
例えば、羽田→シドニーのビジネスクラス空席状況を確認したいとします。
日付は2025年5月6日にしてみましょう。
アビアンカ航空のサイトだと、ANAの直行便が表示されました。
エコノミー、ビジネス両方に空席が確認できます。
ところが、同じ日付でエアカナダで検索すると、ビジネスクラスは空席が表示されず、エコノミーのみです。
他の日付で調べても、アビアンカ航空のサイトではANAのビジネスクラスで空席の表示が出るのにエアカナダのサイトでは一切見つけ出す事ができませんでした。
さて、次は短所を解説していきましょう。
アビアンカ航空・ライフマイルズの短所
<アビアンカ航空の短所①:変更やキャンセルはオンラインでできない>
発券後の変更やキャンセルは、電話対応のみになっています。
オペレーター対応は大抵丁寧で親切なのですが、中南米にコールセンターがあるため非常に強いスペイン語訛りで話す方が多く、結構理解するのにハードルが高いです。
筆者も何度か繋いでいますが、モジョモジョモジョって話す感じが多く、集中しないと聞き取れない感じでした。
<アビアンカ航空の短所②:日本発行のクレカだと不正利用と判断される場合がある>
なんせ、コロンビアベースの航空会社で日本に未就航だけあり、筆者の日本発行クレカは最初は決済時に通りませんでした。
クレカ会社(ニコス)からメールの通知が来て、セーフリストに載せる手間がありましたが、以降は問題無く同カードで決済できています。
<アビアンカ航空の短所③:Eチケットが送られてこない!>
航空券を発券しても、Eチケットは送付されません。
その代わりに、英数字6桁の予約コードは送られてくるので、大抵予約先の航空会社のホームページの予約管理画面から座席指定等の操作は可能です。
今まで、アビアンカ航空経由でANA、シンガポール航空、ルフトハンザ航空、エジプト航空、アシアナ航空、エバー航空を発券してきましたが、唯一この6桁のコードを入力しても予約詳細が表示されなかったのはアシアナ航空のみで、その他はすべて各エアラインのサイトで座席指定等する事ができました。
厳密に言うと、予約コードだけだとただの一時的な予約という可能性もあり、Eチケット番号が発券完了されたという唯一の証明となりますが、まぁ対象航空会社のサイトでずっと予約詳細を確認できるのであれば問題は無いでしょう。
気になれば、アビアンカ航空のコールセンターへ電話してEチケットを送付してもらう事は可能です。
<アビアンカ航空の短所④:アプリがく◯>
基本的にスマホでの操作は厳しいです。
アプリをダウンロードしても、特典航空券の検索をする事ができませんでした(単なる筆者の操作が下手だけかもしれませんが)。
アビアンカ航空で手配する際には基本PCから操作しないと難しいでしょう。
<アビアンカ航空の短所⑤:成田と羽田の検索が別々になる>
多くの航空会社では、成田(NRT)と羽田(HND)の両方を含めた東京(TYO)として発着都市を検索できますが、アビアンカ航空はこの(TYO)が無いため、どちらの空港でも良い場合にはいちいち両方の空港コードを入力して別々に検索する必要があります。
エアカナダは(TYO)があるので便利です。
<アビアンカ航空の短所⑥:諸税が検索時と最終画面で異なる>
発券先の航空会社によって異なりますが、諸税の表示には要注意です。
検索時と最終画面で、若干高くなっている場合があるからです。
エバー航空の特典航空券は発券手数料USD 25のみが加算されますが、前回エジプト航空を発券した際には確か当初諸税が十数ドルとなっていたはずなのに、いざ最終画面で確認するとUSD 100を超えていました。
まぁ、許容範囲ですが要注意です。
エアカナダ・アエロプランの長所
<エアカナダの長所①:サイト・アプリが使いやすい!>
アビアンカ航空と比較すると、本当に使いやすいです。
<エアカナダの長所②:フライトオプションの表示が豊富>
エアカナダのアエロプランでは提携会社がスターアライアンス以外にも多く存在し、例えばワンワールドのキャセイパシフィック航空やアライアンス未加盟のエミレーツ航空やガルフエアー等、様々な空席確認ができるので楽しいですね。
<エアカナダの長所③:変更やキャンセルはオンラインで可能>
ありがたいです。
いちいち電話するのって面倒臭いですからね。
エアカナダ・アエロプランの短所
<エアカナダの短所①:カレンダー機能が無いので日付毎に空席確認する必要あり>
ただでさえ特典枠のビジネスクラス空席は探しにくいのに、いちいち日付毎に確認するのは結構大変です。
その場合、カレンダー機能のあるANAやアビアンカ航空のサイトでまずは空席を確認して、それをエアカナダのサイトと照らし合わせると大分手間が省けます。
先程のANA羽田→シドニー路線の様にビジネスクラスの空席が表示されない例外もありますが、基本スターアライアンス内の特典枠は共通している部分があるので空席状況は類似しているはずです。
<エアカナダの短所②:アビアンカ航空より若干コスパが悪い>
通常セール時はボーナスマイル付与80%前後で推移しますが、この場合、ボーナスマイル付与150%前後で推移するアビアンカ航空と比較すると若干コスパが悪いですね。
ただし、エアカナダのサイトは使いやすく変更やキャンセルもオンラインで完結するので、安心の保険代わりとして考えるのも良いと思います。
たまぁに、エアカナダのボーナスマイル付与が125%の事もあるのでその時だとかなりお得感は増します(これぐらいあればアビアンカ航空よりも安価かも)。
まとめ
どちらも長短がありますが、初心者であれば使いやすいエアカナダをおすすめします。筆者は価格重視なのでアビアンカ航空のライフマイルズを利用する事が多いですが、その分キャンセルの際の手間だったり、エラー画面による電話対応だったりとリスクはとっています。どちらにしろ、ボーナスマイル付与時に購入しましょう!