先日、カタール航空のサービスが全体的に素晴らしすぎた記事を投稿しましたが、今回はその補足です。
何故、カタール航空のビジネスクラスが他社のファーストクラスに匹敵するか説明します。
<パート1:機内>
①食事はダイン・オン・ディマンド
なんと機内食は全ていつでも、好きな時間に、メニューから好きなだけアイテムを選べるシステム。
このサービスをビジネスクラスで実施しているのは、エティハド航空とオマーンエアを除き、聞いた事がありません。両社のビジネスクラスも以前体験しましたが、カタール航空だけ、唯一食事の注文時に
「お食事は好きな時間に召し上がれますが、いつにされますか?」
と尋ねられました。
日系を含む他社のファーストクラスでさえ、メニューにそう記載されていても実際に聞かれた事はありません!
乗客個別の都合に合わせるためクルーにとって負担になるかと思われるので、他社でダイン・オン・ディマンドはファーストクラスであっても積極的に提供されないのですが、カタール航空はビジネスクラスでありながらそこを誠実に守っている事を伺えました。
②機内食のクオリティーが非常に高い
食事のプレゼンはアミューズからデザートまで全て素晴らしく、味も非常に美味しく頂きました。
例えば、温かいスープ。
ビジネスクラスの前菜でスープを提供される事は珍しく、あったとしても小さな器で提供される事がほとんど。
しかし、カタール航空の提供方法はしっかりしたスープボールでした。
しっかりクリームとトッピングまでされて本格的!
デザートも同様なプレゼン。
スイーツの皿は他社のビジネスクラスであれば、小さなプレートに少量で提供される事が殆どですが、カタール航空は妥協しない。
ただのケーキをドーンと皿に乗せて持ってくるだけでは無く、周りにソースをかけてココナッツのフレークをまぶし、しまいにはマンゴーのトッピングまで綺麗に盛り付けされている。
ここまで凝った盛り付けを他社のビジネスクラスで見かけた事はありません。
この他にチーズやフルーツも同時に頼む事ができます。
③ロゼのシャンパンが飲める
ロゼとは、英語のローズのフランス語版で、ピンク色のスパークリングワイン(シャンパン)。
普通のシャンパンと比較すると、フルーティーな味わいで個人的にはこちらの方が好み。
他社でロゼを見かけたのはエティハド航空のファーストクラスのみ。
カタール航空のビジネスクラスでは、普通のシャンパンとロゼの2種類が提供されています!
④アメニティーキットが豪華!
2023年9月時点、カタール航空のビジネスクラスではディプティック製のアメニティーキットが提供されますが、これを実際市場で購入するとなると結構なもの!
機内で提供されるディプティック製はカタール航空オリジナルなので市場で同じものを購入する事はできませんが、アメニティーに含まれていた10mlの香水(オードトワレ)はアマゾンジャパンで同量のものを注文するのであればなんと6,000円弱もします!
アメニティーボックスに含まれているボディーローション、フェイスクリーム、リップバームを含めると軽く10,000円を超える価値はあるでしょう!
⑤パジャマが提供される
ビジネスクラスでパジャマを提供される航空会社はとても限られています。因みに、ANAやJALはカウントしません!何故なら、使用後に返却しなければならない貸し出しサービスで一部外国人にとても不評だからです。提供=持ち帰りでしょう。
カタール航空は、概ね6時間以上の夜行便であればパジャマは提供される様です。こちらもブランドもので、ロンドンのザ・ホワイトカンパニー製。
(写真に映っている下の2つはドーハ発のアメニティーキットで、黒が男性用、白が女性用です。こちらもディプティック製。クルーが写真撮影のためにわざわざ持ってきて下さいました。)
⑥座席がとても快適
カタール航空はデルタ航空に次いで、2017年に世界で最も最初にドア付きのビジネスクラス座席を導入した航空会社です。
Qスイートと呼ばれる独自のブランド名が付き、今ではANAも含めた様々な航空会社がドア付きを導入し始めています。
すしまるもANAとスターラックス航空のドア付きビジネスクラススイートを体験しましたが、プライバシーの意味ではカタール航空が最も壁の仕切りが高く、充実していました。
ドアを閉めるとファーストクラスの様な個室感があります。
また、フラット時の足元の奥行きもあり、快適です。
ただし、全長距離路線機材にQスイートが搭載されている訳では無く、同じ777でも2-2-2配列の旧型シートも存在すれば、A350ではドア付きでは無いタイプの1-2-1配列のシートも存在しているのであまり期待しすぎない様に。
巷では、「Qatar-ed」と言う単語が作られていますが、これはQスイート搭載の予定が間際の機材変更で旧型になってしまう事を指します。カタール航空は直前に使用機材が変わってしまう事がよく起こるそうです。
<パート2:ラウンジ>
⑦ドーハ空港のラウンジが豪華
ドーハのハマド国際空港には2つのビジネスクラス専用ラウンジ(そうです、上級会員だけでは利用できません)が存在しますが、その中で2023年にオープンしたばかりのアル・モルジャーン・ガーデンラウンジは特に素晴らしい。
まるで白亜の宮殿の中に居る感覚で、広々としており、泉までありとても落ち着く。
アルモルジャーン・ガーデンラウンジには、完全個室型の仮眠室もシングル・ツイン合わせて20室以上用意され、しかも各部屋冷蔵庫まで完備!
水平になるベッドでは無いものの、非常に快適です。
⑧ドーハ空港のラウンジの食事がアラカルト形式のテーブルダイニング
ビジネスクラスラウンジとしては珍しく、レストランスタイルの食事が楽しめます。
ビュッフェも充実していますが、数ページに及ぶアラカルトメニューが併せて用意されており、ダイニングエリアに着席するとスタッフさんが注文を伺いに来ます。
⑨ドーハ空港のラウンジの食事クオリティーが高い
見た目だけで無く、全体的な食事も非常にクオリティーが高い。
数多くのビュッフェの他に、アラカルトで握り寿司の盛り合わせやカスタマイズされたサラダ、ステーキや幅広い種類のスイーツが用意されており、どれを食べても新鮮で美味しいのです。
⑩出発便ピークラッシュの時間帯でもラウンジ内がゴミゴミしていない
アル・モルジャーン・ガーデンラウンジがオープンする前はピーク時の混雑が悪評ではありましたが、今では従来の2倍の広さになったためか、深夜の出発便ラッシュ時直前にラウンジに居ても、ゴミゴミしていませんでした。
カタール航空の様な大規模な航空会社のビジネスクラスラウンジだと、大抵ラッシュ時の混雑は一般的なのですが、それを回避できると言うのは最高の贅沢でもあります。
まとめ
飛行機オタク仲間であるK君が、「カタール航空のビジネスクラスに乗ると他社のビジネスクラスがプレミアムエコノミーに感じる」と冗談で言っていましたが、まさにその通りでした。ある意味、他社のファーストクラスよりも優れている部分があるぐらい、カタール航空のビジネスクラスは別世界。コスパは非常に高いです。